がんを克服するための4つ目の課題は有酸素運動です。がんは低酸素状態を好みます。例えば悪名高き膵臓がんや腎臓癌は低酸素状態でも細胞が活動できる遺伝子HIF-1αを作り生き延びることができます。がんは低酸素状態にめっぽう強いです。がん患者さんの体力や食欲、臓器障害の程度とがんの存在する場所に応じて運動プログラムを作ります。特に進行がんの方はがんの症状(痛み、呼吸困難、全身倦怠感)が出て家にいる時間が長くなりやすいです。1日に10分の散歩から始まり、ラジオ体操、筋肉の増強する運動まで体力が向上すればがん克服をできる確率もアップします。筋力が増強する運動はいくつになってもすることができます。問題は習慣付けと気力です。運動療法はガンが進むほどに体が億劫になるので、診断されたできるだけ早い時期からスタートすることをお勧めしています。国やがんセンターの積極的な誘導で、今ではがん患者さんのためのリハビリテーションを行える病院が増えました。例えば手術や化学療法を受けると、どうしてもベッドにいる時間が長くなってしまいます。従い、大きな治療を始めてからではなくて、できるだけ日ごろから運動に慣れておくと良いです。体力と気力は密接につながっています。体力が引き上がれば気力ももちろん上がりますね。体を動かし続けることで代謝が良くなり食欲も低下しにくくなります。さらに睡眠力を改善のためにも積極的にストレッチを取り入れるのも良いです。No3の肺がんの患者さんのようにがんが進行して運動ができなくなる状態から10分、15分と遠出が出来るようになるまで改善すると、命に息吹がかかるように生命力を吹き返して活動範囲が広くなり生活が楽しくなります。以下の国立がん研究センター中央病院のホームページのようによく書かれたものがありますので、ご参考にしていただけますと幸いです。 https://www.ncc.go.jp/jp/ncch/clinic/orthopedic_surgery/040/index.html
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