重水素減少水で体験したスキルス胃がん克服法

「スキルス胃がん」を克服した人たちが注目している「重水素減少水」とは?

スキルス胃がんになりやすい人とは?

 

胃がんは、日本における罹患者数 (2020年)と死亡数 (2021年)がともに3位と上位に位置する重要ながんで、その治療方法も多岐にわたります。「重水素減少水」という新しい治療法が注目を集めています。この水は、その特殊な組成により、がん細胞の分裂を抑制し、免疫力を向上させると言われています。「重水素減少水」は、水中の重水素濃度が通常水よりも低いことが特徴です。この水を飲むことで、細胞の酸化ストレスを軽減し、ミトコンドリアの代謝を改善しがん関連遺伝子を減少させ身体の健康を改善する効果が期待されています。スキルス胃がんの患者たちの間では、この治療法が劇的な結果をもたらしているとしています。我々はこれを個別の治療法としてはまだ検討段階にあるとしておりすべてのスキルス胃がんの患者さんに有効かは断定できません。スキルス胃がんになりやすい人は他の胃がんと同様にピロリ菌感染、EBウイルス感染、食塩摂取量の多い人、喫煙や過度の飲酒は胃がんのリスクを高めることが分かっています。

 

進行胃癌は形態上、大きく1型から4型の4種類に分けられますが、はっきりとした潰瘍やその周りの盛り上がりがなく、胃の壁が硬く、厚くなるタイプの進行胃癌を4型胃癌(スキルス胃癌)といいます。胃の粘膜面にがんができるのではなく粘膜の下に潜って増殖するので初期はなかなか分かりにくく進行して見つかることが多いです。他のタイプの胃癌と比較して、若い方や女性に多く、腹膜への転移(腹膜播種)を起こしやすいという特徴があります。腹膜播種がなく手術で切除できた場合でも、腹膜に再発する危険が高いことが知られています。組織的には低分化から未分化癌が多く、スキルス胃癌のための特別な治療法は確立されておらず他のタイプの胃癌と同じように治療されています。腹膜播種があると早晩腹水が出現し悪液質と言って筋力が衰え食欲が低下し衰弱しやすくなります。標準治療としては以下の3通りになります。

1)既に腹膜播種や腹水がある場合は、胃の手術は行わず、化学療法を行います。

2)腹膜播種がなく、腹腔洗浄細胞診陰性*の場合は、まず胃を切除し術後に化学療法を行う方法が一般的です。

3)腹膜播種がなく、腹腔洗浄細胞診陽性*の場合は、①胃を切除して術後に化学療法を行う場合、②初めに化学療法を行い、その後に胃を切除する方法、③化学療法のみを行う場合があります。

 

Yさん(48歳)はスキルス胃がんを発見され某がんセンターで上記の2)にあたる腹腔洗浄細胞診陰性で胃を手術し術後に化学療法を受けました。職場に復帰されてからも化学療法を継続されましたが倦怠感と食思不振で悩まされ継続は途中で断念するしかなかったようです。幸いその後、1年間は再発もなく安定されていましたが1年後、便秘でもないのにおなかが張るとのことでがんセンターを受診したところ腹水が見つかり腹水からがん細胞が検出されスキルス胃がんの再発であることがわかりました。再度の化学療法を勧められ受けたのですが嘔気が強く食欲が減り体重が-4Kgとなり再び治療を断念しました。ご自分で仕事を続けながら受けられる方法を探し重水素減少水を試してみようと思ったとのことです。Yさんの場合、食事量が1,000kcal以下となりこれ以上の体重減少は避けなければと判断しケトジェニックダイエットを中心にして総蛋白、アルブミン値の正常化を行いながら重水素減少水をスタートしました。重水素減少水は通常1日当たり1.5L飲用するのですが胃切除後で1.0Lぐらいの飲用です。飲用量が少なくなると効果も減りやすくなります。しかし根気よく1か月、2か月と継続していただきました。すると3か月目から徐々に食事量、飲用量ともに増えてきて体重も再発前とほぼ同じにまで回復されました。腹水はまだ横ばいでしたが6か月目に入りようやく腹水量は減少に転じ8か月目には消失させることができました。一時は筋肉量が衰えていましたがラジオ体操に始まり少しずつ体幹筋のトレーニングをしてもらい仕事を継続しながら頑張っています。11か月目を目途に重水素減少水を終了の予定です。

*腹腔洗浄細胞診とは腹腔内を生理食塩水で洗い回収した液を顕微鏡で調べる検査をいい、癌細胞が見付かった場合を細胞診陽性、見付からなかった場合を細胞診陰性といいます。

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